目のみえない人の世界をユーモラスに描いた、考えさせられる絵本「みえるとかみえないとか」

「みえるとか みえないとか」ヨシタケシンスケ 育児

みえるとか みえないとか

私が大好きなヨシタケシンスケさんの絵本「みえるとか みえないとか」は、視覚障害者の世界と健常者の世界をユーモラスに描いた素晴らしい絵本です!子供にとっても分かりやすく、大人にとってもそうだよな…と考えさせられる絵本だったのでご紹介したいと思います。

あらすじ

「みえるとか みえないとか」ヨシタケシンスケ
「みえるとか みえないとか」ヨシタケシンスケ

宇宙飛行士のぼくが降り立った星は、目が3つあるひとの星。前も後ろも一度に見える彼らは、目が2つしかないぼくのことを後ろが見えないなんてかわいそうだと言いものすごーく気をつかってくれて変な気分。そんな目が3つあるひとの星で、うまれつき目が見えないひともいた。目のみえないひとの世界は、目がみえるぼくの世界とは大きく違う世界だった!

レビュー

視覚障害者を宇宙人として描いたヨシタケシンスケさんのセンスに脱帽!私たちの普通が普通でない宇宙を舞台に、ユニークな姿の宇宙人を登場させることで、普通とは?当たり前とは?違うということは?ということがとても分かりやすく描かれていて、読んでいくうちにすんなり腹落ちさせてくれる絵本です。

目のみえないひとの世界がヨシタケシンスケさんの気の抜けたイラストでかわいらしく表現されていて、子供にもとても分かりやすく描かれています。いろいろな星の宇宙人とぼくが並んで「おなかをコチョコチョされてもへいきなひとー?」など質問されるページはとてもかわいくて子供のお気に入りでした♪子供は、からだがやわらか~い宇宙人がツボだったようで、からだがやわらか~い宇宙人が出てくるたびにゲラゲラ大笑い♪この絵本を読んだ後は、子供と一緒に自分たちが考えた宇宙人のお絵かきにハマっていました!

そして、違うところをお互いにおもしろがればいいという表現…なるほど!と思いました。目が3つある宇宙人に、「うしろをみるときはこうするの!」と教えるぼくに「へー!おもしろーい!」という宇宙人。ここに全てが集約されている気がします。自分と違うひとに対して純粋に知りたいと歩み寄り、自分と違うことを純粋におもしろがる。簡単なような難しいような簡単なような…。みんなが違うところをお互いにおもしろがれる世界はとっても平和なんだろうなと思います♪でもやっぱり現実の世界ではそう簡単にもいかないから、ぼくの「でも、まあ、ちょっとずつ れんしゅうだな」という言葉にちょっとほっとします。私もちょっとずつ練習練習。

読み終わったときにちょっとやさしい気持ちになれる絵本です。少し成長してから読むとまた違った何かをくみ取れるのかなと思うので、子供が小学生くらいになったら改めて一緒に読んでみたいなと思っています。

コメント

  1. […] 視覚障害者の世界と健常者の世界をユーモラスに描いた絵本「みえるとかみえないとか」。視覚障碍者を宇宙人として描くヨシタケシンスケさんの発想が最高で、子供にとってもとても分かりやすく、大人にとっても「そうだよな~…」と考えさせられる絵本です。「みえるとかみえないとか」もヨシタケシンスケさんにしかつくり上げられない世界観で描かれている、よくできた絵本だと思います。私たちの普通が普通でないであろう宇宙を舞台に、見たこともない様々な宇宙人を登場させることで、普通とは何か、当たり前とは何か、そして違うとは何か、ということを腹落ちさせてくれます。我が家の4歳児が気に入って読んでいたので、4歳くらいから楽しめる絵本だと思います。▶「みえるとかみえないとか」のあらすじ、レビューはこちら […]

タイトルとURLをコピーしました