「十二支のお節料理」はユニークなストーリーと味わい深い版画絵が素敵なお正月にぴったりの絵本

お正月にぴったりの絵本「十二支のお節料理」 育児

十二支のお節料理

お正月にぴったりの絵本「十二支のお節料理」

お正月を迎えるにあたり、子供と一緒にお正月らしい絵本を読みたいと思って手に取った「十二支のお節料理」。十二支の由来に関する絵本はたくさんありますが、十二支とお節料理を組み合わせたユニークな発想のストーリーと、愛嬌があり華やかで丁寧な川端誠さんの版画の絵がとっても素敵で、親子でとても気に入っている絵本です。お正月を迎える前に、親子で何度でも読みたいと思える絵本なのでご紹介します。

あらすじ

年越しが近き、お正月を迎えるための準備が始まります。新年を祝い、お節料理をみんなで食べて、年神様から1年の力を授かるお正月。年神様は、十二の動物それぞれに係を決め、お節料理の準備を頼みます。ねずみたちは家の掃除とお正月の飾り付け、ひつじは下ごしらえ、さるは料理…十二の動物がそれぞれの役割で働き、お節料理もできがり、大晦日の夜が静かにふけてゆきます。一夜明ければお正月。

対象年齢

3歳、4歳から小学生くらいの子供まで楽しめる絵本だと思います。我が家は4歳の子供と楽しく読みました。3歳、4歳くらいだと自分の干支も分かるため、自分の干支がどんな係なのか興味津々です。

レビュー

お節料理という日本の食文化を楽しく伝えられる和風絵本で、お正月にぴったりの絵本です。

川端誠さんの丁寧に描かれた版画の絵はとてもとても味わい深く、日本のお正月、そしてこの「十二支のお節料理」というお話に本当にぴったり合っていてとっても素敵です!お節料理の準備をする愛嬌たっぷりの動物たちは、楽しそうに、懸命に、忙しなく働く様子がいきいきと描かれており、しんしんと雪が降り積もる大晦日の夜は静かに静かにふけてゆき…ぴーんとした空気のお正月の朝、そしてきれいに並べられたお節料理と着物を着て勢ぞろいした十二支は圧巻です。忙しない年末から静かにふける夜、そして気持ち新たに迎える新年、それぞれの時間の流れが川端誠さんのタッチで見事に描かれていて、絵だけとっても読む価値があると思います。「十二支のお節料理」がきっかけで、川端誠さんが描く絵本をもっと読んでみたいなと思うようになりました。

年神様が決めた十二の動物の係、その係がそれぞれの動物になんともぴったりで、この動物はなんの係かな?とワクワクしながらページをめくり、なるほど~!とついつい納得してしまう役割分担。干支の分かる年の子供であれば、自分の干支、家族の干支がそれぞれどんな係なのか興味津々でページをめくると思います。ねずみたちは家の掃除とお正月の飾り付け、うしは材料を選んで運ぶ係、とらはあちこちの国から食べ物を集めてくる係…いのししは最後の後片付けの係、それぞれ自分に割り振られた役割をまっとうする動物たちは、みんな忙しそうに、でも楽しそうに、新年を迎える喜びを感じられる、とてもいい表情をしています。我が家の4歳児はこの絵本がきっかけで十二支の種類と順番をわりとさくっと覚えました。十二支に興味を持つきっかけにもなる絵本だと思います。

子供の頃、元旦は特別な朝でした。年賀状を取りに外に出て、晴れ渡る青い空を見て、ぴーんとした特別な清々しい空気を感じたものです。今年は〇〇するぞ!と気持ち新たに迎えた元旦。大人になると少しずつ特別感が薄れてきてしまい、少しずつなぁなぁになってきてしまった気がします。「十二支のお節料理」を読んで、お正月という日を大切にし、真新しい1年が始まる元旦だけの特別な空気をしっかり感じたいと改めて思いました。子供と一緒に毎年年末に読みたいなと思える素敵な絵本です♪

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